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これが高所登山の未来?街で高所順応してヘリでベースキャンプへ行く"Rapid Ascent"スタイルとは

· テクノロジー
スイス、グリンデルワルトの山。トレッキングするも空気が薄くてしんどかったです。

こんにちは、高度2,000mぐらいで高山病の症状が出るくらい高度に弱い北村です。

立山の室堂に着いたぐらいで気持ち悪くなり、しばらく休むくらいです。
高いところで寝て起きると高山病で頭が痛いです。
今日はそんな高所に弱い人にとって希望となるかもしれない登山スタイルの話です。

高所登山にかかる期間を従来の半分ほどにする"Rapid Ascent"スタイル

私がRapid Ascentというスタイルを知ったのはこちらの記事から。

https://www.bloomberg.com/news/articles/2017-03-01/alpenglow-expeditions-controversial-mountain-climbing-method

Rapid Ascentという方法を簡単にまとめると、

  1. 普段のトレーニングや就寝時に低酸素環境を作り出し、山に行かずに高所順応を事前に行う
    →これにより、山に入ってから高所順応に使う期間を短くする。
  2. パーティのサイズを小さくすることで、移動の時間を短くする。

これらの結果、山行期間を大幅に短縮できる。

極端な例としては、ベースキャンプへのアプローチも高所順応を兼ねて歩く、ということはせずにヘリで行くことさえできる。
というものです。

詳細はAlpenglow Expeditions社のサイトに説明があります。
https://alpenglowexpeditions.com/rapid-ascent/

メリット・デメリット

メリットとして

  •  通常の方法と比較して、山行期間が半分近くの日数で済む

デメリットとしては、

  •  高価

Bloombergの記事中に"Luxury Travel"と付いている通りです。

南米のアコンカグア(標高6,980m)の登頂にかかる費用は1万2450ドルで、これは通常の倍近い値段だとか。これは4日歩いてベースキャンプに行くのではなくヘリで一日で移動するという点が大きく影響しています。

どうやって低酸素環境を作り出すの?

HYPOXICO社の低酸素用の装置やテントを利用しているとのこと。(下の写真はHYPOXICOのサイトより引用)

これはポータブルテントですが、ベッド内を低酸素状態にする機能がついています。

もちろんこの手法は賛否両論

伝統的な高所順応は「高い標高で活動して、低い標高で休む」というスタイルですが、Rapid Ascentでは、寝る時にも低酸素環境=擬似的な高所で休む形です。

また、低酸素環境を作って順応する方法は、赤血球の増加に効果があるとのことですが、個人差もあり、リスクがあるとのこと。

とは言え、低酸素室でのトレーニングは海外高所登山では選択肢として存在しています。
有名なところでは、MIURAドルフィンズも提供しています。
http://www.snowdolphins.com/hypoxia/pg154.html

また、そういった低酸素室でのトレーニングを活用するツアーもあります。
アドベンチャーガイズ「アコンカグア16日間 エクスプレスツアー」

日本国内でも高所登山のスタイルが変わるかも?

まだ科学的に安全・効果が良いとは検証されていないRapid Ascentスタイルですが、高い山に登るためのアイデアが色々と出てくるという事実には、大変ワクワクします。
今後、日本国内の登山(富士山は高山病で大変苦労している方も多いです)でも、低酸素環境でのトレーニングを利用した登山スタイルが流行るかもしれませんね。

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